人事制度豆知識No.3<見直しの方向性>
<人事制度の見直しの方向性>
グローバル競争の時代に入り、人事賃金制度の見直しの必要性が高まっています。大事なことは、流行に惑わされないことと、大局をしっかり分析することです。
まず自社の経営戦略が日本的な雇用慣行にどの程度合っているのかを分析することにより、適した人事制度を指向することが重要です。たとえば、職種を限定せず、社内の人事異動を活発に行う会社の場合は、能力主義的な人事制度が適しています。そのほうが従来の職種と異なる部門への異動に対して社員の抵抗が比較的少ないからです。
次にグローバルに事業展開する場合は、人事制度も職種に応じて処遇するものへと変化させる必要があります。日本国内の一般的な採用が「就社」であることと異なり、この場合は文字通りの「就職」です。成果主義的要素や職務給の導入も必要となります。
人事制度は時代とともに変化しますが、会社の経営戦略と対応しなければ、うまく機能しないことになります。会社がどこへ向かうのかをまず明らかにして、あるべき人事賃金制度に転換する必要があるでしょう。変化のスピードが加速する今日では、人事制度の見直しも検討課題となるケースが増えることでしょう。
関連記事
- 同一労働同一賃金が2020年度スタートします
- 人事制度豆知識No.6<事業の承継で企業の永続を>
- 人事制度豆知識No.5<賃金制度の見直し>
- 人事制度豆知識No.4<人事考課制度の活用>
- 人事制度豆知識No.2<年功主義と男女差別>
- 人事制度豆知識No.1<能力主義と終身雇用>
- 人事制度